弟と夜ご飯を食べに行った。
彼は会社を辞めたいらしい。辞めたいというより、もう気持ちの面では決定したようだ。あとはいつ伝えるかってだけみたい。
話を聞いていて、いろいろ知った。
彼にはやりたいことがある。そのためには、今の仕事はどうしても続けられない。
夢があり、その実現のため、あるいはそこに近づくためには退職するしかない。
やめた後はこういうふうにしていきたい。そんな話をしてくれた。
彼は3つ下になる弟だが、心から尊敬の念を抱いた。素晴らしい。何が素晴らしいかって、
- 夢や目標が存在すること
- いろんな人を訪れて必要な情報を得ていること
- 生きている感じがする、と言っていたこと
ここ数日で、「目標」というキーワードの話を3つ聞いている。
1つはこの弟の話だし、2つ目は昨日ブログにアップしたバー店主の話、3つ目はYouTube動画で見た対談だ。
そして、今の自分にはその目標がない。存在しないのだ。
今の仕事の延長上には何も望むものがなく、希望もないし欲もない。ただ生きていくためだけの労働になっている。体調もよく崩すのもそのせいだろう。
本当に目標はないのか?
いいや、ある。あるが、それは今の仕事上にはない。そして、その目標への道はまだ出来上がっていない。道路工事中で、現実と繋がっていない感じがする。
目標に続く日々を送っていない。その時間を過ごしていない。1時間でも、15分でもいいのにできない。やろうとしない。他の小さなやりたいことや、そもそもあまり興味もないことに時間を注いでいる。わかってるんだ。
でも、目を逸らし続けた人間に「それをしっかり見ろ」と言われてカッと目を見開き、視点を合わせ直視することはなかなかできることでもない。これすらも言い訳に過ぎないこともわかっていながら、今日もまた足踏みして日付を跨ごうとしている。
そんな夜は、飲み物に例えたらどんな味がするだろうか。きっと鈍くて、スプーンをずっと舐めたような銀色の味がする。血の味かもしれない。喉の渇きは癒されない。