
これを見たいとずっと思っていた。
映画『PERFECT DAYS』。トイレ掃除の仕事をしながら生きる1人のおじさんの物語だ。
モノクロのフィルムカメラで写真を撮ったり、スナックに行ったりして余暇を過ごしている。毎日というルーティーンを淡々とこなしながら、主人公の人生に新たな風が入ったり、そっと抜けて行ったりする。
夜の虫の音を背景にして、寝落ちするまで読書する。「また汚れるんだから」と言われながらもキレイになるまで公衆トイレを掃除する。スナックでいつもポテトサラダを食べ、現像したフィルムを受け取って気に入らない写真は破いて捨てる。
タイトルのパーフェクトデイズ。
完璧な日々。そう、たしかにこれは完璧だ。羨ましいと思える。トイレ掃除をしながら他人から向けられる眼差しと、日々を淡々と生きる平山さん(主人公)の目線はけっして交わらない。
平山さんは毎日を生きていた。完璧な日々を。自分の人生をしっかり歩んでいることが伝わってきた。
僕自身は、自分の人生をどれくらい生きているのか心配になった。他人にどう思われるか、気にして、表情を伺って話しかけることもできない。欲しいと思っているモノは、本当に自身が欲しがっているのか他人からよく思われたいだけなのかがわからない。完璧な日々からはほど遠い毎日だな。
禅の思想が詰まった映画だった。
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