
誰かとともに歩む人生はおそらく素晴らしいものだが、同時に逃げ場を失うことにもつながる。1人であれば、物理的にも精神的にも逃げ場があって、許される限り自由であったけど。
先日読んだ『草の花』を思い出す。他人と深く関わらず、孤独に過去に潜って死へ向かう。あれには危険で甘美な内容だというふうに感じられた。
逃げられるから助かるのか、逃げられないから強くなれるのか。生き残った者だけが好き放題する世の中。生きるも死ぬも、けっきょく自分次第な社会。
あぁ。どうして朝は来てしまうのか。楽しめていた時間はどうしてすぐに去ってしまうのか。どうしてイヤな時間は引き延ばされるのか。
世の中ほんとうに狂っている。こんなにおかしく理不尽で腹立たしい世界で気が狂わないでいられるわけもない。憂鬱になって当然だ。